父と子の約束?(スマホ編)

2013-04-16
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今春高校に進学した息子(長男)に、入学祝いとしてスマホをプレゼントしました。
その際に下記の契約書を渡し、親子で読み上げ一言一句確認をし、
「分りました。約束を守ります。」と息子が約束をした上で、スマホを渡しました。
文面は、あるアメリカの母親が同じように息子に携帯をプレゼントした時に、
手紙を渡したそうですが、その内容があまりにも良く、全米どころか日本でもちょっとした話題に
なりましたので、大半の部分を参考にさせて頂きました。
マナーやモラルを大切にしてほしい。
そう願っています。
以下は、その契約の内容です。

○○○へ

中学卒業おめでとう。そして、念願だった○○○への進学おめでとう!
君は今からスマートフォンを持つことができます。
でもこのプレゼントを受け取るのにはルールや規則が伴います。
君がテクノロジーに振り回されることなく、うまく活用できる大人になるために、
健康でしっかりとした青年に育てることが父さんと母さんの役目であることを、
分かってくれることを願います。

1. これは父さんの携帯です。  
私(父さん)が購入し毎月、電話会社に支払います。  
君に貸しているのです。その事を忘れないように。

2. パスワードは私が常に把握します。

3. これは「電話」です。  
鳴ったら出ること。「もしもし こんにちは!」と明るく礼儀正しく言いなさい。  
もし,画面に“父さん”や“母さん”と出ても,無視することなく必ず出なさい。
ただし、公共マナーを優先すべき時はこの限りではありません。
その時は必ず、出来るだけ早くかけ直すこと。

4.学校がある日は,夜の10時00分,週末は11時に,親のどちらかに電話を預けなさい。  
友達の親が出る固定電話に電話できないような相手なら、
そんな友達とは電話もメールもしてはいけません。こうした常識感は大事です。  
私達の家族がプライバシーを尊重してもらいたいのと同様に、他の家族も尊重しなさい。

5. 携帯電話は、学校に持って行ってはいけません。
人と会っているときは、直接会話をしなさい。
人とお互いの思いを語り合える能力は、君が生きていく上で、とても大切なスキルです。

6. 携帯電話がトイレや床に落ちたり、破損した場合の修理費用は君の責任です。  
アルバイトやお年玉や誕生日のお祝いのお金などで、君に払ってもらいます。  
こういうことはありがちなことですから、準備しておいたほうが賢明です。

7. この便利で有益な情報テクノロジー・ツールを、他人に嘘をついたり、  
馬鹿にしたりするために使わないこと。人を傷つけるような会話には関わらないこと。

8. 面と向かって言えないようなことは、
携帯電話を通してメールやテキストメールを送らないこと。悪口や陰口は送らないこと。

9. 友達の親がいる前で言えないようなことは、携帯電話を通してメールやテキストメールを送らないこと。

10. アダルトサイトへのクリックや閲覧は禁止。それらは履歴として残ります。
もしも身に覚えがないのに、または興味本位からうっかりサイトを開いた結果、
膨大な請求をされた時には、自分で解決しようとせず、すぐに私に相談しなさい。  
ゆえに私とオープンに共有できる情報を、ウェブで検索してください。  

11. 公の場では電源を切るか,マナーモードに設定すること。  
特にバスや地下鉄の中、そしてレストランや映画館。  
ほかの人と話している時は、周囲の人に気を使ってください。  
君は失礼なことをしない人間です。また、思いやりのある人間です。  
スマートフォンを持っても変わらないでください。

12. ほかの人に君の大事な部分の写真や,ほかの人の大事な部分の写真を,  
送ったり受け取ったりしないこと。笑い話ではありません。  
君がいくら賢くても,そういうことを冗談半分にせよ、したくなる時期がやってきます。  
インターネットは、君よりも,非常に巨大で強力なのです。
ひとたび誰かが情報を流せば、それは恐ろしい程のスピードで、
みるみるうちに拡散され、それは世界の隅々にまで届いてしまいます。
これほどの規模を消すのは難しいし,君の悪い風評を消すのも大変難しいからです。
スマホは、受信も出来る代わりに送信も出来ます。
一歩使い方を間違えると、それほど怖いものでもあるということ、
情報を扱うには責任が伴うということを、しっかり認識してください。

13. 膨大な数の写真やビデオを撮らないこと。
すべてを記録する必要はありません。  
自分自身の体験を大切に。そうした体験は永遠に君の記憶として心の中に残ります。

14. 時々家に携帯を置いて出かけること。  
そして,その選択に自信を持ちなさい。
携帯電話は生き物でもないし,君の一部でもありません。  
携帯電話なしでも暮らしていけることを覚えてください。  
取り残されることを恐れるのではなく,流行に流されない,器の大きい人間になりなさい。

15. 新しい音楽やクラシックなど,いろんな曲をジャンルにとらわれずに聴きなさい。  
君の仲間が聴いている音楽だけでなく,様々な曲を聴きなさい。  
君の世代は,史上もっとも音楽にアクセスできる世代なのです。  
この利点を活用して音楽的センスと視野を広げなさい。

16.上を向いて歩きなさい。  
君の周囲の世界に目を向けなさい。  
空を眺めたり、鳥のさえずりをきいたり、散歩したり、知らない人と会話してみてください。
なんでもグーグルで検索せずに、自分の頭で思考しなさい。
検索システムは確かに便利ではありますが、
あくまでもざっくりとした参考程度とすること。
人が集めた知識や情報に、君が振り回されるのは馬鹿げています。

18. もしかしら、君はこれらの約束を守れないかもしれません。  
その時私は君の携帯電話を没収します。その時は話し合いをしましょう。  
一旦リセットして、もう一度初めからやり直します。君と私は,常に学んでいるのです。  
私と君はチームメイトなのです。一緒に答えを出していきましょう。  
                                        
以上、君がこのスマホを持つことで、
君の行動や毎日の生活はかなり便利になることでしょう。
ルールをしっかり守って、この親子で交わした契約を、いつか懐かしい思いで、
笑い話にする日が来ることを、父さんは楽しみにしています。

父さんより。

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